マイ・フェア・レディ
「梓馬遅かったね〜会場であんなこと言うんだもん。
すぐ来るのかと思ってた」
正直、私は変わった。
最初はあんなに嫌がってたけど……最近じゃ梓馬に求められるのが嫌じゃない
そんな自分が少し怖くもある
梓馬にどんどん変えられてしまう自分が
「あぁ…まぁ色々あってね」
梓馬は大量の荷物を持ってる
何これ?制服だし…こっちは教科書だし…???
「この荷物、どうしたの?」
「お前の家に転がり込む」
「ん?」
「お前の家に居候するから。
家とは絶縁してきた」
「はい!?」
なにがどうなってこうなってるの???
私の頭の中は大パニックだ
そんな私をよそに梓馬は「お祖父さんに挨拶してくる」と
下に降りて行った
「そうかそうか。良かった」
状況が飲み込めない私に比べ、おじいちゃんは全てをわかっているようだった
「よし、また新たに家を新築しないとなぁ。
式はいつが良い?」
「僕が高校を卒業してからで…まだ方向性もわかりませんが…」
「家の事業をやれば良いじゃないか?
それか、君が新たに立ち上げても良い。いくらでも協力するよ。」
「ありがとうございます。」
「私は、君が他人に思えないんだよ。自分の子どものようだ。
だから私のエゴでもある。感謝しないでくれ」
話があまりにも突発過ぎて私には何がなんだか…
えと、梓馬は家に住むことになって、おじいちゃんが協力????
んーーーーわかんないけど、梓馬とずっと一緒ってことだよね
部屋に戻ると梓馬が私を無視して荷物を収納しだす
「お前、物が多すぎ。もっと整理しろ」
「…………」
とても居候とは思えない発言…
まぁ昔から俺様だしね……
「梓馬」
私は梓馬に抱きつく
「これからもずっと一緒?」
「あぁ…ずっと傍にいる…」
後頭部を押さえられて俺様なキスをされる
「ロビーで言ったこと…まだ覚えてるだろ?」
そのままベッドに押し倒されて
梓馬の腕の中で朝を迎えた
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<あとがき>
香穂ちゃんの家に居候する形になった柚木さま
プライドの高い彼がこれでいいのでしょうか?
ここから、柚木さま自身の中での新たな心の成長を描いていきます♪
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