午後、それぞれ思い思いの場所で練習する中
俺は香穂子を部屋に連れ込んでいた
「先輩…どうしたんですか?」
「したくなった」
「ここでですか?でも…」
「鍵はかけた…それとも俺に抱かれたくない…とか?」
「そんなこと…ない…です…///」
俺は服を乱れさせて香穂子を後ろから抱き締める
「なぁ…香穂子…してくれないかなぁ?」
俺はベッドに腰かけると香穂子の髪を撫でながら言った
「えっ…で…でも…///」
初めてのことに香穂子から動揺が窺える
崩してやるよ
恥ずかしさも戸惑いも
「僕も香穂子に愛されたい…そう思うのはいけないことかな?」
耳元で囁くと香穂子の防波堤が去ったのを感じる
「先輩…先輩大好きです…///
私…先輩のためなら何でもしたいんです…先輩が望んでくれるなら…」
香穂子は一生懸命に俺に傅(かしず)く
「ありがとう。ご褒美だよ。」
俺は自分の欲望を解き放つと香穂子を解放した
「先輩…今日はいつもより情熱的でした…///」
ベッドに横になりながら香穂子がとろんとした目で俺を見つめる
「そう?もっと俺に抱かれたくなった?」
「というより…私も先輩に愛してもらいたいです…
必要とされたいです…どんな形でも良いから…
だから、これで満足なのかもしれません…」
香穂子は服を正すと部屋を後にした
香穂子が去った部屋…俺は着衣を整えて鍵がかかったクローゼットを開ける
「………月森くん、いたんだ?ごめんね。気付かなかったよ…
参ったなぁ…このことは内緒にしてくれるよね?」
俺は立ったままで月森を見下ろした
クローゼットの中の月森はヴァイオリンを弾いている時のような
凛とした勢いはなく、項垂れて…少し震えていた
それが怒りからくるものなのか
現実を受け入れ難いからなのか
俺としたらどちらでも構わない
この世に生きていて自分を守ってくれる場所なんて少ないんだよ
自分を守るのはいつだって自分だ
傷付けば良い
絶望すれば良い
お前の淡い恋心なんて
穢れてしまえ
心さえも
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<あとがき>
ご…ごめんなさい;本当にごめんなさい!!実はずーーーっとアップを悩んでいましたが
思い切ってあげてみました。
みなさんの反応が本当に怖いっす;