★サイコ・ドラマ★










午後、それぞれ思い思いの場所で練習する中

俺は香穂子を部屋に連れ込んでいた


「先輩…どうしたんですか?」

「したくなった」

「ここでですか?でも…」

「鍵はかけた…それとも俺に抱かれたくない…とか?」

「そんなこと…ない…です…///」


俺は服を乱れさせて香穂子を後ろから抱き締める


「なぁ…香穂子…してくれないかなぁ?」

俺はベッドに腰かけると香穂子の髪を撫でながら言った


「えっ…で…でも…///」


初めてのことに香穂子から動揺が窺える

崩してやるよ

恥ずかしさも戸惑いも


「僕も香穂子に愛されたい…そう思うのはいけないことかな?」

耳元で囁くと香穂子の防波堤が去ったのを感じる


「先輩…先輩大好きです…///
 私…先輩のためなら何でもしたいんです…先輩が望んでくれるなら…」


香穂子は一生懸命に俺に傅(かしず)く



「ありがとう。ご褒美だよ。」


俺は自分の欲望を解き放つと香穂子を解放した








「先輩…今日はいつもより情熱的でした…///」


ベッドに横になりながら香穂子がとろんとした目で俺を見つめる


「そう?もっと俺に抱かれたくなった?」

「というより…私も先輩に愛してもらいたいです…
 必要とされたいです…どんな形でも良いから…
 だから、これで満足なのかもしれません…」



香穂子は服を正すと部屋を後にした



香穂子が去った部屋…俺は着衣を整えて鍵がかかったクローゼットを開ける


「………月森くん、いたんだ?ごめんね。気付かなかったよ…
 参ったなぁ…このことは内緒にしてくれるよね?」


俺は立ったままで月森を見下ろした


クローゼットの中の月森はヴァイオリンを弾いている時のような
凛とした勢いはなく、項垂れて…少し震えていた


それが怒りからくるものなのか

現実を受け入れ難いからなのか


俺としたらどちらでも構わない


この世に生きていて自分を守ってくれる場所なんて少ないんだよ

自分を守るのはいつだって自分だ


傷付けば良い

絶望すれば良い


お前の淡い恋心なんて


穢れてしまえ



心さえも








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<あとがき>
ご…ごめんなさい;本当にごめんなさい!!実はずーーーっとアップを悩んでいましたが
思い切ってあげてみました。
みなさんの反応が本当に怖いっす;



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