合宿ねぇ…退屈でしょうがない
だけど俺にとっては
家から解放されて羽をのばせる絶好の機会だ
俺は運転手に行き先を告げる
「先輩?迎えに来てくださったんですか?」
香穂子が驚いた顔をしている
「ふふ…驚いた?」
たまには優しくしてやっても良い
だってこいつがこれから俺をとても楽しませてくれるんだから
「うっわー冬海さんちの別荘ってすっごいね〜」
火原が無邪気にハシャグ
金澤先生から部屋を割り当てられると
月森と土浦が揃って声を荒げた
「「部屋を変えてください」」
俺は月森と同じ部屋になることにした
その方が面白い…
まだこいつにはゲームを仕掛けていなかったから
月森蓮…俺はこいつがどうしようもなく気に入らなかった
音楽一家のサラブレットという称号を持ち
何不自由なく自分の進みたい道を行く
苦労知らずのぬるま湯に浸かっているこいつが
俺はどうだ…?
柚木さまと言われつつも何も自分の思う通りにはできない
自分の欲しいものは何も手に入らない
“諦め”
それが俺に与えられた宿命だ
お前に冷水を浴びさせてやるよ…この合宿で…ね
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<あとがき>
オンリーファンの方は、もうここら辺で読むのをストップしてください!!
今作の柚木梓馬はかーなーりブラックです。
魚月はブラックが大好きだからむしろメロメロになりながら書いていますが
オンリーファン…特に蓮くんの熱烈オンリーファンは絶対に止めた方がいいです
創作なので構いません。魚月のドロドロ最高!!という方のみ先に進んでくださいね;;