「蓮くーんこっちこっち!」
今日は香穂子と花見に来ている
彼女いわく、“お花見しなきゃ日本人じゃない!”だそうで…
俺としては部屋で彼女と二人きりで過ごしたかったが、
こうして香穂子の笑顔が見られたことは嬉しい
「天気も良いし、やっぱり来て良かったね〜♪」
「あぁ…そうだな」
そして「はい」と桜色したものを渡される
「………なんだろうか?」
「え?桜餅だよ。お花見ときたら甘いもの!定番でしょ。
大丈夫。ちゃんと甘さ控えめにしてくださいってお店の人に頼んだからね」
とびっきりの君の笑顔に微笑まれて俺が断れるわけもなく…
「い…いただきます」
やはり甘い…香穂子はこんな甘いものを…しかも何個も食べているが
よく平気なものだ
「やっぱり苦手だった?」
「あぁ…俺はやはり甘いものはダメだな」
「そっか…ごめんね」
香穂子が申し訳なさそうな顔になる
「いや…君が俺のことを考えて選んでくれたのに…すまない」
香穂子が好きな甘いもの…なんとかして好きになりたい
俺は香穂子の桜色の唇に口づける
「れ…蓮くん///」
「甘い…君の唇は甘いな…俺はこの甘さが一番好きだよ」
香穂子の頬があっという間に桜色に染まると俺から顔を逸らす
「今、見ないで///」
俺は香穂子の顔をこちらに向かせると瞳を見つめてこう囁いた
「お花見しなきゃ日本人じゃないと言ったのは君だ…今、君は桜色だよ」
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<あとがき>
4月最初に書いて上げ忘れていました(><)
ちょい時期過ぎちゃいましたけど、胸きゅんして頂ければ幸いです〜
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