今日は、月森くんのお部屋に招待された。
私たちが付き合ってまだ一か月
なのに付き合う前とあんまり変わってない
そう―甘いことが何もない!
確かに屋上で告白された時は
月森くんの普段とは全然違う表情にすっごくドキドキしたけど…
それからは手を繋ぐことはもちろん“好き”の言葉すらないんだから
そりゃ…月森くんが恋愛とかあんまり興味なさそうって感じはするけど…
女の子としては不満!
だから今日こそは、せ…せめてキスしたいなぁなんて…
あーーー自分で考えてるだけでも恥ずかしいよっ///
興奮状態の私の脳内をよそに、隣にいる綺麗な男性は終始クールだ…
「つ…月森くんっ!」
私は意を決して彼に話しかける
「なにか?」
――いや、なにか?はないでしょう!!彼女に!
「その…私たち、もう付き合って一か月じゃない?
だから…あのね…」
「…記念日を祝おうということだろうか?」
少し考えてから月森くんがそう口にする
――おっ何気に女の子の気持ちとかわかるんだ…でも今日はそれじゃなくて
「うん、それも嬉しいんだけど、あの、もっと恋人らしいこと…とかしない?」
「恋人らしいこと?」
月森くんが怪訝な顔をして私を見る
「だからっ…だからね、なんていうか…」
――やっぱり自分からは言えないよ〜××
月森くんの綺麗な顔に見つめられて「キスして欲しい」なんて
恥ずかしくてやっぱり言えない
それに言って「は?」とか言われたらヤダし…自分だけ浮かれてるみたいだし…
赤くなって俯いたままでいる私に月森くんが口を開く
「君の言う“恋人らしいこと”なのかわからないが…
俺としては…こうして女の子を部屋に入れること…初めてなんだが…///」
「えっ///」
顔を上げて月森くんを見ると口に手を当てて真っ赤になってる
――今、すごい嬉しいこと…言われたよね…?
私は床にあった月森くんの手に自分の手を重ねる
月森くんの手がピクッと動いて更に頬が赤くなってる
普段、学校では絶対に見せない表情
――すごいかわいい
好きって言葉なんてなくても、キスなんかしなくても
月森くんの行動、ひとつひとつが
とっても甘い
こんな甘い彼の姿を見られて
女の子として、もうそれだけで満足だ♪
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<あとがき>
甘いっす…今回は香穂ちゃんに悶々としてもらいました〜
いかがでしたか?
今回のweb拍手お礼作品は、リクエストがあった月森くん話にしてみました
今後の参考にさせて頂きたいので感想などもお寄せくださいvv
これからも宜しくお願いします☆(管理人・桜藤 魚月より)
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