「香穂さん」
後ろから私を優しく抱きしめる
力強い腕なのにどこまでも甘い…
こんな人…一人しかいない
「加地くん///」
「ふふっ驚いた?」
悪戯っぽく笑う加地くんの笑顔に…
どこまでも引き込まれてしまう
「駅前に新しいケーキ屋さんができたんだって。
香穂さん、ケーキ好きでしょ?」
「うん…///」
「行こう」と手を繋がれて歩く…
何もかもスマートに私をエスコートしてくれる加地くん
加地くんと歩く駅前通り
ここは人通りが多い
だけど…私が気になるのは…
女の人の視線
みんな加地くんを見て振り返る
私と同じくらいの子ならわかるよ?
だけど明らかに年上のOLさんまで…
見ないでよ!加地くんは私の彼氏なんだから!
なんかイヤで私は加地くんの腕にぎゅうっと掴まった
「香穂さん?」
加地くんが私を見るけど、何も言えないよ///
ただのヤキモチだもん…なんて言ったら良いの?
ふふっと笑って口付けが落ちてくる
「僕は、香穂さんだけの恋人だよ?」
かぁぁっと私の頬が熱くなる…
加地くん…わかってたんだ…
は…恥ずかしい///
「ここだよ。」
そこはこじんまりとしていてアンティーク家具が並べられた
落ち着いた雰囲気のお店
「わぁっすっごいかわいいお店だね〜」
「喜んでもらえた?」
「うんっ」
「良かった。僕は香穂さんの笑顔が見られるのが一番うれしいんだ」
前髪を触りながら恥ずかしそうに言う加地くんにドキドキしちゃう
「どのケーキが良い?」
私にメニューが見やすいようにしてくれながら
加地くんがさりげなく私の隣に座る
手がさり気なく腰に回されて二人の距離がぐっと近くなる…
加地くんの香りがして…ドキドキする…
「かっ加地くん…ちょっと離れてよ…///」
「あぁ…ごめんね。香穂さんがかわいいから近くに寄りすぎちゃったかな?」
本当に恥ずかしい///
加地くんの一言一言にドキドキして顔が赤くなる
「こ…これにする」
何とか…何とかケーキを決めた
運ばれてきたケーキは生クリームがたっぷり乗ったチョコレートケーキ
とってもおいしいんだけど…
「あんまり見ないで…///」
さっきから加地くんの視線を感じるんだよね
「だって、ケーキ食べてる香穂さんかわいいんだもん。
幸せだなって顔してて…僕、ずっと見ていたいな…」
「ダメ!」
私は恥ずかしくて顔を逸らす
大好きな人に見つめられてたら、緊張して食べられないよっ///
それに…
「加地くんは食べないの?」
「ん?食べるよ?」
そう言って私のフォークでパクッと自分の口に運んでる
間接キス…///
彼氏なんだけど…加地くんはかっこよくて…ドキドキして
一つの行動に…本当に本当に…私の胸は高鳴る
「少し歩こうか?」
お店を出た後、加地くんは臨海公園へ連れてってくれる
夕陽に染まる公園はとてもキレイで…
水がオレンジ色に染まってる…
私もこんな風に加地くん色に染まってるのかな…
「キレイだね」
加地くんが何気なく言った
「うん」
「香穂さんが」
「えっ///」
そんなセリフ…恥ずかしくて…私は加地くんを見つめる
「やっぱり君は僕の女神だよ…」
お約束のように彼の唇が私のそれを塞ぐ
啄むように何度もされて…どこまでも…甘い…
「帰ろうか?」
ふわっと笑って言う甘い彼に…今日も翻弄されてしまった
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<あとがき>
きゃーーーーーーーーvv魚月が書いたとは思えない甘さ!!
好きだ…加地くんと付き合ったら自分こうなってまうわ〜と思いながら書きました
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